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【認知症利用者とのコミュニケーション】介護職がすべき介入方法とは?

認知症の利用者さんと向き合う介護職にとって、最も重要なことは「患者の行動変化を理解すること」です。

認知症の利用者さんは、環境の変化や思い出すことができない出来事などによって、不安やストレスを抱えることがあります。

このような場合、介護職は利用者さんの行動変化の背後にある原因を理解し、適切なアプローチとコミュニケーションを取ることが重要です。

今回は認知症の利用者さんに対する、介護職の適切なアプローチ方法とコミュニケーション方法を紹介します。

目次

認知症の利用者さんに対するアプローチ方法

認知症 アプローチ方法

まず、認知症の利用者さんの不安やストレスの原因を理解することが重要です。

利用者さんは、周囲の状況に適応できない場合があります。

介護職は、利用者さんが不安やストレスを抱えていると感じた場合には、どのような出来事がその原因となっているのかを尋ねることが大切です。

また、患者の日常生活をよく観察し、普段と異なる行動や態度の変化に注意を払うことも必要です。

次に、利用者さんの安全面を確保するための工夫が必要です。

認知症の利用者さんは、日常生活の中で危険な行動を取ることがあります。

介護職は利用者さんが危険な行動を取らないように、安全面を確保するための工夫をすることが必要です。

たとえば、転倒予防のための手すりの設置や必要に応じた見守りなどが挙げられます。

認知症の方の行動変化とは?介護職が知っておくべき基礎知識

認知症 行動変化

認知症とは認知能力の低下によって、日常生活において様々な問題を引き起こす病気です。

認知症の方の行動変化とは、認知症によって引き起こされる様々な行動の変化のことを指します。

認知症の方が抱える行動変化には、以下のようなものがあります。

記憶力の低下

認知症の方は、短期記憶が低下するため日常生活での出来事を覚えることが難しくなります。

同じことを繰り返し話したり、何度も同じ質問をしたりすることがあります。

混乱と不安

認知症の方は、環境の変化や思い出すことができない出来事などによって、混乱や不安を抱えることがあります。

どこにいるのか、何をしているのか、何が起こっているのかを理解できなくなることがあります。

運動機能の低下

認知症の方は、日常生活での運動機能が低下するため転倒やけがをする危険性が高くなります。

感情の不安定化

認知症の方は、自分の感情をコントロールできなくなることがあります。

突然怒ったり、泣いたり、笑ったりすることがあります。

視覚・空間認知能力の低下

認知症の方は視覚・空間認知能力が低下するため、日常生活での移動や物の認識が困難になることがあります。

 

介護職は、上記で述べた行動変化を理解することが重要です。

認知症患者の行動変化には、様々な原因があります。

介護職は患者が抱える問題の原因を理解し、適切なアプローチ方法を取ることが求められます。

また、日常生活での患者の行動変化を観察し、必要に応じて適切な支援を提供することも重要です。

認知症の利用者さんの安全面を確保するための介護職の工夫とは?

認知症 安全面 工夫

認知症患者の安全面を確保することは、介護職の最も重要な役割の一つです。

認知症患者は認知機能の低下により、日常生活での判断力が低下し、自己判断や行動のコントロールが困難になるため、介護職が安全面を確保するための工夫が必要です。

環境整備

認知症の方が住む施設や自宅には、安全に生活できるような環境整備が必要です。

例えば、手すりやフロアマット、転倒予防のための手すりの設置や、鍵のかけ方のチェック、訪問者の管理などが挙げられます。

また、ドアのノブや電気スイッチなども適切なものに変えることが必要です。

見守り

認知症の方は、自分自身の安全を確保できない場合があります。

認知症の方が入所している施設では、利用者さんが危険な行動をとらないよう、24時間体制で見守りを行う必要があります。

介護スキルと認知症関連知識の向上が必要

認知症 介護スキル

介護職は認知症の利用者さんが日常生活で安全に過ごせるよう、介護技術を学ぶことが必要です。

例えば、利用者さんの転倒を防ぐための正しい体位移動の方法や、介護器具の使用方法を習得することが必要です。

認知症に関連する知識を身に着け、様々な状況に対応できるスキルを磨くことで適切な介護ができるようになります。

介護職としての意識の高さが大切

介護職 意識の高さ 認知症

介護職は認知症の利用者さんに対する介護において、常に意識を高く持つことが大切です。

そして、利用者さんが持つ危険性を常に理解し、適切なアプローチ方法を取ることが必要です。

認知症の利用者さんは、自己判断力や行動のコントロールが困難であるため、介護職が安全面を確保するための工夫は欠かせません。

また、認知症患者とのコミュニケーションを適切に行い、患者の信頼関係を築くことも大切です。

加えて、介護職が安全面を確保するには、利用者さんの自立心を尊重することも重要です。

認知症の利用者さんは、自分でできることをできる限り行うことで、自尊心や自己肯定感の向上につながります。

介護職は、利用者さんにとって重要な自立の機会を増やし、安全を確保しながら利用者さんの自尊心や自己肯定感を育みましょう。

介護職はさまざまな工夫を行い、認知症の利用者さんが安全で快適な生活を送ることができるよう支援することが求められます。

認知症の利用者さんと適切なコミュニケーションを行うための秘訣

認知症 コミュニケーション

認知症の利用者さんと適切なコミュニケーションを行うことは、介護職の重要な役割の一つです。

認知症の利用者さんは、認知機能の低下により言葉の理解や意思疎通が困難になる場合があります。

介護職は、適切なコミュニケーション方法を用いて、認知症患者とのコミュニケーションを円滑に行うことが必要です。

以下に、認知症の利用者さんと適切なコミュニケーションを行うための秘訣をいくつか紹介します。

優しい言葉遣いと表情

認知症の方は、優しい言葉遣いや表情によって、安心感を得ることができます。

介護職は笑顔や優しい言葉遣いを心がけ、利用者さんに対してリラックスした状態を作ることが重要です。

ゆっくりと話すこと

認知症の方は言葉の理解に時間がかかることがあります。

介護職はゆっくりと話し、説明を丁寧に行うことが必要です。

また、単語を繰り返し使うことで、利用者さんが理解しやすいように工夫することも重要です。

簡単な言葉で伝えること

認知症の方は、複雑な言葉や長文の理解が困難な場合があります。

介護職は簡単な言葉で話し、簡潔な文章を用いることが必要です。

認知症になると気分の変化が激しくなることもあります。利用者さんの性格や気分の変化を捉え、正しい言葉で語りかけることが重要になります。

話をきくこと

介護職は、利用者さんが話しをきくことが重要です。

利用者さんが不安やストレスを感じている時は、優しく声をかけ共感することで安心感を与えることができます。

また、認知症の方は、急に話しかけられることで不安やストレスを感じる場合があるので、話しかける際は後ろから話しかけず、視界の中に入ってから話しかけるなど工夫をしましょう。

視覚的な手段を用いること

認知症の方は、視覚的な手段を用いることで理解しやすくなることがあります。

介護職は、絵や写真を使った説明や手話やジェスチャーを利用することで、利用者さんが理解しやすいように工夫することが重要です。

以上のように、認知症の利用者さんと適切なコミュニケーションを行うためには、優しさ、ゆっくりと話すこと、簡単な言葉を使うこと、話をきくこと、視覚的な手段を用いることが必要です。

認知症患者とのコミュニケーションは、時間をかけて慎重に行うことが重要です。

また、患者が安心し、リラックスできるような環境を整えましょう。

介護職は、認知症の利用者さんとのコミュニケーションにおいて、利用者さんが自分らしく生活を送ることができるようにサポートすることが求められます。

利用者さんの人生経験や趣味などに関心を持ち、会話を楽しむことも、コミュニケーションにおいて重要なポイントの一つです。

認知症の利用者さんには適切なアプローチとコミュニケーションが必要

認知症 利用者

今回は、認知症を患っている利用者さんへの適切なアプローチ方法を紹介しました。

また、安全面を確保するために、環境整備、見守り、訓練、などの工夫が必要であることも紹介しました。

介護職はこれらの工夫を通じて、認知症の利用者さんが安全で快適な生活を送ることができるよう支援することが求められます。

適切なコミュニケーションと安全面確保を両立させるため、介護職は利用者さんの人生経験や趣味に関心を持ち、コミュニケーションを楽しむことも大切です。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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