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50代で介護士への転職はできない?転職成功の方法やおすすめの職場などを紹介

「50代で介護士への転職はやっぱりできない?」
「転職する方法はある?」
「50代で介護士をスタートさせたいけど、自分の体力にあった職場があるか心配」

といったお悩みはありませんか?

本記事では、このような疑問を解決します。

介護職に転職したいと考えている方は、ぜひこの記事を参考に転職するか決めるといいでしょう。

目次

50代で介護士に転職できるのか?

「50代で介護士に転職するのは無理かも。でも転職してみたい」と不安になっているかもしれません。

結論からお伝えすると、50代でも介護職に転職できます。

50代だから遅いとは考えなくてもよいです。

意外に思うかもしれませんが、その理由をこれから2つお話します。

転職できる理由「2つ」

50代でも転職できる理由は以下の2つです。

  1. 利用者と年齢が近く利用者が安心しやすいから
  2. 人手不足が深刻化しているから

では、一つずつ解説します。

【理由1】利用者と年齢が近く利用者が安心しやすいから

50代の方は利用者との年齢が近いため、介護業界でのニーズは高めです。

年齢のギャップがありすぎると、文化や音楽なども大きく異なるため話が合わないこともしばしばあります。

介護の仕事は介護業務だけでなく、利用者との会話も大切にしなくてはなりません。

また、相手のことを知るためにもどのような時代背景を生きてきたのかも知っておくことも大切です。

年齢差が小さいほどかぶっている時代もあり、その時代に関しては知っていることもあります。

よって、50代の介護士はどのような施設や事業所でもウェルカムなのです。

【理由2】人手不足が深刻化しているから

介護業界は、日本の仕事業界の中でもトップクラスと言っていいほどの人手不足です。

介護職に就く方が少ないだけでなく、高齢者人口の増加が関係しています。

厚生労働省が調査結果をまとめている令和5年版高齢者社会によると、高齢化率は2022年の10月1日時点で29.0%。

当時の日本の総人口は1億2,495万人であるため、高齢者は3,624万人いることになります。

さらに、2070年には65歳以上の人が2.6人に1人、75歳以上は4人に1人と今後も増え続ける可能性が示唆されています。

高齢者人口の増加は要介護や要支援の認定者の増加を示すため、介護士の人員をさらに確保しなければなりません。

現在すでに、一人ひとりの負担が大きい状態で働いている事業所は多くあります。

人員確保のためにも、幅広い年齢層の介護士の力を必要としているのです。

参考:厚生労働省 令和5年版高齢者社会

転職を成功させるための方法「3つ」

転職しやすいことはわかっていただけたと思いますが、さらに成功率を高めるための方法を3つご紹介します。

  1. 介護の資格を取る
  2. 介護職に役立つ特技や経験をアピールする
  3. 施設見学で利用者の雰囲気を確認する

では、一つずつ解説します。

【方法1】介護の資格を取る

転職を成功させる確率を高めるには「資格を取得する」ことが非常に有効です。

資格の取得といってもそれほど難易度は高くありません。

50代の方がまず受けるべき研修は以下の2つです。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修

上記の2つは、職業訓練や介護スクールなどで受けられ、どちらも無資格からでも受講可能です。

初任者研修は130時間の座学と実技演習を受けます。

介護福祉士実務者研修は無資格で受ける場合は430時間、初任者研修修了者は270時間の演習・座学を受けます。

初任者研修の場合は確認テストがあり、全カリキュラムが終わったあとに70点以上を取れば合格です。

講習をしっかりと受けていれば合格でき、ほぼ100%合格できるといわれています。

おすすめは「介護福祉士実務者研修」

どちらの研修を受けるべきか迷った方におすすめするのは「介護福祉士実務者研修」です。

初任者研修の内容も併せて学ぶことができますし、何より今後介護福祉士を目指す場合に必須となるためです。

加えて、初任者研修は身体介護のみができるようになりますが、介護福祉士実務者研修は喀痰吸引、経管栄養などの知識やスキルも身につきます。

今の介護業界は、即戦力を求めています。

仕事の幅が広い介護福祉士実務者研修修了者はニーズが高く、転職の成功確率のアップが期待できるでしょう。

【方法2】介護職に役立つ特技や経験をアピールする

介護職に役立つ特技や経験をアピールすることも、転職を成功させるために重要なポイントです。

ここで押さえておきたいのが「介護業界で役立つことをアピールする」ことです。

介護とは関係のないところをアピールしても「本当にこの人を採用してもいいのか?」と面接官は不安になります。

良い例は「人と話すのが得意なので、このコミュニケーションを介護で活かしたいと思います」といった内容です。

「運動が好きで普段からしているので、体力には自信があります」とアピールするのも良いでしょう。

悪い例は「運動が好きで足も速いのが自分の強みです」のような、介護に関わらない内容です。

先ほどの良い例でも運動が好きなことは伝えていますが、どう介護に活かせるのかがきちんとアピールできているため問題はありません。

ご自身の性格や特技、趣味をどのように介護に活かせるかを考え、面接や履歴書でアピールしましょう。

【方法3】施設見学で利用者や施設内の雰囲気・内装を確認する

こちらの内容は面接に合格する方法ではなく、転職後長く働き続けられるという意味での成功方法です。

特別養護老人ホームのような入居型の施設や、デイサービスといった通所介護施設は利用者の様子を確認できます。

従業員の雰囲気は、施設見学してもわかりにくいですが、普段の利用者さんの表情や雰囲気でどのような感じか判断できます。

たとえば、良い施設は利用者さんの雰囲気が全体的に柔らかく笑顔も多めです。

反対に、どんよりした空気が漂っている場合、それほどいい施設ではないのかもしれません。

利用者さんがいない施設の良し悪しを判断するポイントとして、内装状態があります。

施設の壁がボロボロであったり、汚れがあったりする場合、経営状態がそれほどよくないと判断できます。

転職の本当の成功は、採用されたあとです。

長く働き続けられるところを見つけるためにも、しっかりとチェックしておきましょう。

50代介護士の平均給与額

50代介護士の平均給与額を厚生労働省の資料で調べたところ、以下のような結果となりました。

男女合計

年齢平均給与額
50~54歳323,700円
55〜59歳339,100円

男性

年齢平均給与額
50~54歳444,100円
55〜59歳477,700円

女性

年齢平均給与額
50~54歳288,000円
55〜59歳297,500円

女性の平均給与が低いのは、家庭がありリーダー職や管理職に就いていない方が多いためと考えられます。

参照元:令和4年賃金構造基本統計調査 産業別にみた賃金  第5表 産業、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率

50代で介護士に転職するのが向いている人の特徴

50代で介護士に転職することに向いている人の特徴は「健康で体力も十分にある」ことです。

50代で悩みが出やすいのが健康問題です。

女性であれば更年期があり心身が不安定になりやすい時期です。

男性も最近では更年期があることが知られており、精神症状が強く出る傾向にあります。

加えて、健康診断で数値が悪いところが出てきやすい年齢です。

介護職は心身が健康でなければ続けられません。

よって、健康で体力も十分にある方は介護職への転職は向いています。

仕事を覚えられるのか・体力が不安な方向けの職場

「仕事を覚えられるのか不安」「体力が不安」という方でも転職しやすい職場をご紹介します。

家事が得意な人におすすめ「グループホーム(認知症対応型共同生活介護)」

家事が得意なら「グループホーム(認知症対応型共同生活介護)」がおすすめです。

この施設は、認知症の利用者に特化した施設で、仕事は基本的に生活援助がメインです。

とはいえ、症状の進行を遅らせるために一緒に買い物や家事を行っていく形となり、負担はそれほどありません。

家事スキルをそのまま活かせられるため、仕事を覚えるのに不安がある方も体力に自信がない方も働きやすい施設です。

ただし、夜勤があるため、夜働けない方は向いていません。

体力が不安な人におすすめ「デイサービス(通所介護)」

「とにかく体力が不安」といった方には「デイサービス(通所介護)」がおすすめです。

入浴介助や食事介助といった身体介護はありますが、特別養護老人ホームと比べると介護度が低いため不安は軽めです。

また、夜勤が基本的になく日勤のため、心身の負担はかかりにくいといえます。

ただし、なかにはお泊まりができる施設もあり、その場合は夜勤があるため、施設を選ぶ際は注意しましょう。

まとめ|50代の介護士転職を成功して人生を楽しもう!

介護士の仕事はシフト制であり、プライベートの予定を優先しやすい仕事です。

加えて、職場によっては日勤のみのところもあり、心身の負担が軽めのところもあります。

ご自身にとって働きやすい職場を探して、ぜひ介護士としての新しい人生を楽しんでください。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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