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介護職未経験だと給料はどのくらい?職場による違いと給料アップする方法も解説

日本は超少子高齢化のため介護職のニーズが高まっています。

介護職への転職を考えた時に「未経験だと給料はどのくらいなのか」と疑問を抱く方もいるでしょう。

給料は生活に直結するため重要なポイントです。

今回は「未経験で介護職員になると給料はどのくらいなのか」という疑問におこたえしながら「介護の職場による給料の違い」「給料がアップする方法」についても紹介します。

目次

介護職未経験だと給料はどのくらい?

介護職 未経験 給料

厚生労働省の調査によると、介護職員の平均基本給料額は勤続1年〜1年11ヶ月だと174,680円でした。

基本給に加えて、企業によっては手当やボーナスがあります。

金額を見ると決して高くはないですが、勤続年数や資格取得により給料アップが見込めるのが介護職です。

そして、働く場所によっても給料は異なります。

なお、介護職はニーズが高まっており、国も介護職の給料アップに向けた政策に取り組んでいます。

参考)令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(厚生労働省)

介護職員の給料は働く場所によって異なる

介護職 給料 働く場所

介護職員の給料は働く場所によって異なります。

厚生労働省が調査した介護サービスごとの平均給与額をまとめました。

サービスの種類平均給与額 ※月給・常勤の者
介護老人福祉施設211,120円
介護老人保健施設285,040円
介護医療院234,410円
訪問介護事業所262,650円
通所介護事業所212,800円
特定入居者施設生活介護事業所263,090円
小規模多機能居宅介護事業所217,250円
認知症対応型共同生活介護事業所228,270円

なお、上記調査の介護職員の平均勤続年数は5年以上であり、5年未満の平均給料額は上記金額より低いと予想されます。

また、各職場についてよく分からない方がいるかもしれません。

介護職員として働ける各職場について紹介します。

参考)令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(厚生労働省)

介護老人福祉施設

介護老人福祉施設は特別養護老人ホームともいわれ、介護が必要とされる方を受け入れています。
できる限り在宅復帰できることを念頭におきますが、終身利用も可能です。

施設では日常生活の援助や療養上の世話、機能訓練を行います。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は老健(ろうけん)ともいわれ、介護が必要とされる方を受け入れています。
入居期間は原則3ヶ月と定められており、在宅復帰を目指す施設です。

施設では日常生活の援助や療養上の世話、機能訓練を行います。

介護医療院

介護医療院は、介護と医療的ケアを必要としている方を受け入れています。
医師による診察、看護師や介護職員による痰の吸引、経管栄養といった医療的ケアが充実しており、看取りが可能です。

生活援助や療養上の世話、機能訓練を行います。

訪問介護事業所

訪問介護事業所は介護が必要で自宅療養されている方の家に介護職員が伺い、生活援助や身体介護をします。

訪問介護事業所で働くには介護の資格が必要です。
介護職員1人で自宅に伺い介護をするので、安全なサービスを提供するために資格が必要とされているのです。

通所介護事業所

通所介護事業所はデイサービスともいわれ、介護を必要とされる方が日中に通う場所です。
利用者さんの心身機能向上や、介護をされている家族のリフレッシュ目的で利用されます。

業務内容としては送迎や食事・入浴などの療養上の世話、レクリエーションを行います。

特定入居者施設生活介護事業所

特定入居者施設生活介護事業所は老人ホームともいわれ、近年利用されている高齢者向けの住宅になります。
常に介護を必要とされる方が入居しており、完全個室なのが特徴です。

業務内容は生活援助や療養上の世話、機能訓練を行います。

小規模多機能居宅介護事業所

小規模多機能居宅介護事業所は、介護を必要とされる方が事業所に通って宿泊をしたり、必要に応じて訪問介護を利用したりできるサービスです。

デイサービスから訪問介護・ショートステイまでサービス内容は多岐に渡りますが、あくまで利用者さんが在宅での生活を継続できるように支援するための施設です。

ひとつの事業所で複数のサービスができ、スタッフが継続的に介護できるメリットがあります。

認知症対応型共同生活介護事業所

認知症対応型共同生活介護事業所はグループホームともいわれ、認知症の方に専門的なサービスを提供します。
グループホームは介護スタッフとともに共同生活を過ごすことが特徴です。

できる限り自立した生活が送れるよう、日常生活の支援や機能訓練を行います。

未経験でも介護職で給料アップする方法

介護職 未経験 給料アップ

介護職が未経験であっても、給料をアップする方法があります。

給料をアップする方法は「勤続して働くこと」「資格を取得する」の2つがあります。

1.勤続年数により給料アップ

厚生労働省の調査によると、介護職員は勤続年数が長いほど給料がアップする傾向にあります。

介護サービス全体の勤続年数による平均基本給与額を以下にまとめました。

勤続年数平均基本給与額 ※月給・常勤の者
1~4年(勤続1年~4年11ヶ月)177,640円
5~9年(勤続5年~9年11ヶ月)181,300円
10年以上(勤続10年以上)200,560円

各施設や事業所で提供する介護サービスは違いますが、共通して平均給料額は勤続年数が長いほど上昇しています。

就職や転職の際は、求人票に昇給について記載があるか確認しましょう。

参考)令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(厚生労働省)

2.資格取得により給料アップ

介護職員は資格取得により給料アップが期待できます。

厚生労働省の調査による、介護職員の各資格保有者の平均給与額を以下にまとめました。

資格の有無・資格内容平均給与額 ※月給・常勤のもの
保有資格なし278,370円
介護職員初任者研修308,940円
介護職員実務者研修314,170円
介護支援専門員373,610円
介護福祉士334,510円

資格を保有している介護職員のほうが、保有していない介護職員と比較し給料が高い傾向にあります。
なお、上記調査の平均勤続年数は5年以上です。

介護の資格は働きながら取得している方が多くおり、資格取得によって給料アップが見込めます。

そして、給料アップだけでなく、介護の知識・スキルが身につき提供できる介護サービスが増えます。
また、働く場所の選択肢が広がりキャリアアップにも繋がることもメリットです。

各介護の資格で学ぶこと、仕事内容、取得方法について紹介します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は介護の入門資格ともいわれ、基礎的な介護の知識・スキルを学びます。

専門のスクールで資格が取得でき、受講時間は130時間、最短コースでは1ヶ月で取得可能です。

介護職員実務者研修

介護職員実務者研修では初任者研修で学ぶ内容に加え高度な介護の知識・スキルを学びます。

資格を取得すると痰の吸引・経管栄養といった医療的ケアが可能です。

専門のスクールで資格が取得でき、受講時間は450時間、取得にかかる期間は約4ヶ月です。
すでに初任者研修の資格を取得されている方は、免除される講義があります。

介護支援専門員

介護支援専門員はケアマネージャーともいわれ、介護が必要な方が介護サービスを受けられるように計画を作成します。
利用者さんやご家族、他事業所との連携も行います。

介護支援専門員の資格を取得するには、各都道府県が年に1回実施している試験に合格する必要があります。
受験要件としては社会福祉士・介護福祉士の実務経験が5年以上必要です。

介護福祉士

介護福祉士は介護に携わる資格の中で唯一の国家資格です。

資格を取得するには年に1回実施される、介護福祉士国家試験に合格することが必要です。
なお、受験要件として介護の実務経験が3年以上、かつ実務者研修の資格が必要となります。

未経験でも介護職で給料アップが見込める

介護職 未経験 給料アップ

今回は「未経験で介護職員になると給料はどのくらいなのか」について紹介しました。

介護職員の平均基本給料額は勤続1年〜1年11ヶ月だと174,680円と、決して高くはありません。

しかし、介護職は勤続年数や資格取得により給料アップが見込める職業です。

また、働く場所によっても給料は異なります。

記事で紹介した給料を参考に、どのような職場で働きたいか、資格を取得するか考えてみましょう。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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