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寝たきり介護におすすめな便利グッズを介助内容別でご紹介!適用される制度も解説

寝たきりになってしまった方は、自力で起き上がったり体を動かしたりすることが難しくなります。寝たきり介護で必要な介助内容は以下のとおりです。

  • 体位介助
  • 食事介助
  • 更衣介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 歩行介助

寝たきりになってしまうと、自分で寝返りが打てなくなるため、体位介助が必要になります。しかし立派な大人である要介護者の体位を変えることは、介助する側も想像以上の体力を使うものです。

この記事では、大変といわれる介護を補助する「便利グッズ」をご紹介していきます。わかりやすいように介助内容別にまとめました。

寝たきり介護をしていて便利グッズを探している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

体位介助に役立つ便利グッズ

体位介助は床ずれを防ぐために2時間~4時間の間に一度、体位変換を行う必要があります。

在宅介護の場合は、一緒に住んでいる方が行う必要があるのです。

大人を介助する必要がある介護で、この体位介助は非常に体力を消耗し、大変な介助のひとつです。力仕事である体位介助を少しでも楽に行えるために、開発された便利グッズをご紹介します。

商品名商品概要
患者用ターニングデバイス寝返りクッション要介護者も下肢に取付け、体位変換を補助するクッション。
体位変換移動用介助ベルト要介護者の背中に引くことで体位変換をサポートするベルト。
抗菌カバー低反発クッション参加背当て要介護者の背中に滑り込ませて使用することで、体が持ち上がり体位変換をサポートするクッション。

食事介助に役立つ便利グッズ

食事介助は食べ物を噛んだり、飲み込んだりする力が弱ってくる高齢者の誤嚥を防ぐために、必要な介助です。

とくに寝たきりの要介護者は、ベッドを60度程度にリクライニングして食べやすくしてあげる必要があります。1日2回程度必ず行う必要があり、食事の準備も大変なものです。

少しでも食事介助が楽になるような、便利グッズをご紹介します。

商品名商品概要
電動リクライニングベッド電動リモコン付きで、頭側はもちろん足側のリクライニングも可能。膝部部分が持ち上がり、食事介助に適した体位が取れるベッド。
らくらくゴックンスープ・お茶用スープやお茶をむせてしまう方も、水量調整器付きで安心して寝ながら飲めるコップ。
介護用エプロン食事受けポケット付きの可愛い柄で食事が楽しくなる食事エプロン。

更衣介助に役立つ便利グッズ

更衣介助は要介護者の体を清潔に保ってあげるために必要な介助です。

着替えは関節を動かすため、寝たきりの要介護者にとっていい運動にもなります。寝たきりの要介護者の更衣介助を行う場合は、服を着脱するために起き上がる動作ができません。

全すべて介助者が手伝うことになるため、体力を使う介助です便利グッズを同時に使用しながら、更衣介助を行うとスムーズにいきます。その他におすすめな便利グッズは以下のとおりです。

商品名商品概要
大人用ロンパース ボディシャツ着替えやすい前開きボディシャツ。
介護用パジャマ胸元から足までファスナーが開く着替えやすいパジャマ。

入浴介助に役立つ便利グッズ

入浴介助は、清潔を保つために重要な介助です。介護保険法第18条2項で「一週間に2回以上、入浴を行わなければならない」と定められています。

要介護者を抱きかかえて移動させる必要があるため、在宅介護の場合はとくに大変な介助です。

少しでも介助者の負担が軽減されるような便利グッズをご紹介します。

商品名商品概要
寝たまま簡易洗髪首に巻き付けることでベッドに寝たまま洗髪が行える便利グッズ。
在宅介護用簡易浴槽膨らましてお湯をため、要介護者が寝たままの状態で入れる簡易浴槽。

排泄介助に役立つ便利グッズ

排泄介助は要介護者の状態によって、介助内容が違ってきます。

自尊心を傷つけないために、できるだけ見守ることが重要だといわれる排泄介助ですが、寝たきりの要介護者は自分で排泄ができません。オムツ交換や処理まですべて、介護者が行うのです。

お互いが嫌な気持ちをせずに、排泄介助ができる便利グッズをご紹介します。

商品名商品概要
差し込み便器 寝たきりトイレ寝たきりの状態でもベッドとの隙間に挟むことで簡易トイレとして使える便利グッズ。
シャワーボトルオムツ交換の際におしりを簡単におしりを洗い流せるボトル。
半透明尿器(男性用)寝たままの状態で使用できる男性用尿器。

介護の便利グッズは100均でも手に入る!

「できるだけ安い値段で介護用品を揃えたい。」と考える方もいるのではないでしょうか。とくに消耗品はなるべく費用を抑えたいところです。

実は100円ショップにも介護用品は揃っています。すべての商品ではありませんが、4つ厳選してご紹介します。

商品名
食事用エプロン
寝たまま飲める吸い飲み
消臭ポリ袋
介護用ビニール手袋

人気のため店舗在庫がない商品もあります。購入を考えている方は店舗に問い合わせてみるのもいいでしょう。費用を抑えられるものは抑えることで、長い介護生活の負担を軽減できます。

寝たきり介護に適用される制度は?

「便利グッズを揃えたいけど、ベッドなどは高価すぎて購入を躊躇してしまう。」といった方に、介護用品に適用される制度について解説していきます。

ご紹介したように、介護用品には日用品や電動ベッドや車椅子のような高価なものまでさまざまな種類の用品があります。実はこのなかの一部は「介護保険」が適用されるのです。以下で詳しく解説していきます。

介護保険制度

対象者や対象物の条件もありますが、介護保険制度を利用すると福祉用具の購入または、レンタルにかかった費用を自治体が一部負担してくれるという制度があるのです。

「介護保険制度」とは各自治体が運営している制度です。対象者を以下の表にまとめました。

対象者対象内容
65歳以上の方(第一号被保険者)認知症や寝たきりによって、要介護状態になったり、日常生活に支援が必要な要支援状態になった場合。
40~64歳までの方’(第二号被保険者)初老期の認知症や脳血管疾患などの特定疾病によって、要介護状態または要支援状態になった場合。
第ニ被保険者の特定疾病の種類
  1. 脳血管疾患
  2. 進行性核上性麻痺、パーキンソン病および大脳皮質基底核変性症
  3. 閉塞性動脈硬化症
  4. 慢性関節リウマチ
  5. 慢性閉塞性肺疾患
  6. 脊柱管狭窄症
  7. 変形性関節症(著しい変形を伴う)
  8. 末期がん

参照元:厚生労働省

寝たきり介護の場合は介護保険制度の対象者となります。要介護状態によって支給限度額が決まっており、限度内から負担額が決まるといった仕組みです。

負担額は「年金年収+所得金額の合計」と「世帯収入」で決定します。自己負担額は1割負担から最大3割負担までの範囲です。しかし、利用限度額を超えた分は、全額自己負担になります。

介護保険制度の対象となる福祉用具は以下の通りです。

介護保険制度の対象となる福祉用具
  • 腰掛便座
  • 排泄予測支援機器
  • 自動排泄処理装置の交換可能部品
  • 簡易浴槽
  • 移動用リフトのつり具部分
  • 入浴補助用具(入浴用の椅子、浴槽用手すり、浴槽内椅子、入浴台、浴室内すのこ・浴槽内すのこ・入浴用介助ベルト)

参照元:厚生労働省

寝たきり介護の便利グッズとしてご紹介した福祉用具も、対象に含まれていることがわかりました。

次に介護の便利グッズである福祉用具を「レンタル」できる制度をご紹介します。

福祉用貸与制度

福祉用具のなかでもとくに高額なものは、福祉用貸与制度を利用できるのです。レンタル対象の福祉用具は以下の通りです。

レンタル対象の福祉用具
  • 車椅子(付属品含む)
  • 床ずれ防止用具
  • 手すり
  • 歩行器
  • 特殊寝台(付属品含む)
  • 体位変換器
  • スロープ
  • 歩行補助つえ
  • 移動用リフト(つりグの部分を除く)
  • 自動排泄処理装置

参照元:厚生労働省

寝たきり介護の便利グッズとしてご紹介した、床ずれ防止用具や体位変換器は制度を利用することでレンタルできることがわかりました。

寝たきり介護に適用される制度を使ってお得に便利グッズを揃えましょう

寝たきり介護は、体位介助や更衣介助、入浴介助などと、力仕事となる介助内容が非常に多いものです。

介護を補助してくれる便利グッズを、制度などを利用してお得に揃えましょう。

制度を利用したい方は、利用しているケアマネジャーさんや、福祉用具貸与事業所に問い合わせてみてください。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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