ケアマネージャー(ケアマネ)は、介護保険制度のもとで高齢者や障害者のケアプランを作成する専門職です。
ケアマネとして働いている人は、正社員だけでなく、パートとして勤めている人もいます。
パートでも働けるのは、ママさんや家族の介護がある人にとっては時間に余裕ができ助かりますよね。
パートとしてケアマネをする場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
この記事では、パートのケアマネについて、正社員や他の介護職員と比較しながら解説します。
ケアマネはパートでも働ける?
ケアマネはパートでも働けます。
パートでも実務経験がカウントされるので、ケアマネの資格更新にも差し支えありません。
ただし、ケアマネの資格は5年ごとに更新が必要で、専門研修課程Ⅰ(56時間)か専門研修課程Ⅱ(32時間)のいずれかを受講する必要があります。
パートで働いていても受講時間を確保しなくてはならないことに注意が必要です。
ケアマネパートのメリット
パートのケアマネとして働くメリットは、他の介護職員よりも上位資格であること、正社員と比べてプライベートの時間を多くもてることです。
正社員や他の介護職員と比較し、パートで働くケアマネのメリットを紹介します。
他の介護職員に比べて収入が高い
パートのケアマネの平均時給は、1,280円です。
一般的な介護職員の時給が1,110円であることを考えると、パートであってもケアマネとして資格を使って働いた方が高い時給をもらえる可能性が高いです。
時間や場所に柔軟に働ける
正社員の場合は、決められた時間・場所で働く必要があります。
しかし、パートはフレックスタイム制やフリーランスとして働けるので比較的自由です。
フレックスタイム制は、働く時間を自由に決められます。
例えば、週3勤務や16時までの時短勤務などを選択できます。
フリーランスは、勤務先を柔軟に選べる働き方です。
例えば、1つの勤務先に専属で雇用される必要はなく、複数の勤務先を掛け持ちできます。
月水金はA社、火木はB社のように自由に組み合わせられます。業務委託を受けて、より自由に働くのも良いでしょう。
家庭や子育てと両立しやすい
パートは、正社員に比べて働く時間を自由に選択できるため、家庭や子育てと両立しやすいといえます。
例えば、パートでケアマネとして働きながら、子どもを保育園に送り迎えをする場合を考えてみましょう。
時短勤務で9:30〜15:30勤務にすれば、移動時間30分の距離にある保育園の場合、預かり時間は9:00〜15:00になります。
他にも家事の時間や介護の時間など、家庭の事情に合わせて働く時間を自由に選択できます。
経験やスキルを活かせる
パート勤務であっても、専門職として経験やスキルを活かせるのは、働きがいになるでしょう。
特に国家資格であるケアマネは、介護職の中で上位の資格です。
せっかく取得した資格を活かさない手はありません。
ケアマネパートのデメリット
パートのケアマネのデメリットは、正社員よりも勤務時間が短くなることや責任感が大きい仕事を担わなければいけないことです。
正社員や他の介護職員と比較し、パートで働くケアマネのデメリットを紹介します。
正社員のケアマネよりも待遇・収入が劣る
正社員のケアマネに比べて、パートは福利厚生や保障が劣る場合があります。
福利厚生や保障は、正社員とパートで別々に設定している勤務先も多いです。
必要な待遇が用意されているのか、勤務先に確認する必要があります。
また、正社員と比べて収入は下がることが多いでしょう。
パートを選択する人は、多くの場合正社員よりも勤務時間が短いです。
他の介護職に比べて時給が高いパートのケアマネでも、勤務時間が短いほど月収・年収は下がります。
収支を考慮し、必要な収入分の勤務時間は確保する必要があるでしょう。
責任が大きい
他の介護職に比べて、ケアマネは上に立つ仕事なだけに責任は大きいです。
ケアマネは、利用者さんの生活をマネジメントする仕事です。利用者さんの生活は、ケアマネの裁量にかかっているといっても過言ではありません。
継続的な研修や勉強が必要
パートでも実務経験がカウントされるので、ケアマネの資格更新に差し支えはありません。
ただし、ケアマネの資格は5年ごとに更新が必要で、専門研修課程Ⅰ(56時間)か専門研修課程Ⅱ(32時間)のいずれかを受講する必要があります。
パートで働いていても受講時間を確保しなくてはならないことに注意が必要です。
また、専門職として働く上で、利用者さんにより良いサービスを提供するためには、日々の研修や勉強は大切です。
報酬の改訂も定期的に行われているため、常に新しい知識を身につける必要があります。
スケジュール管理が必要
フレックスタイム制やフリーランスとして働く場合、スケジュール管理が必要です。
例えば、週3回程度の出勤だと訪問予定のスケジュールを立てることや迅速で臨機応変な対応は難しいことがあるでしょう。
フリーランスとして働く場合には、委託される業務の配分を誤ると仕事が回らなくなってしまいます。
家庭・仕事のバランスを考え、スケジュール管理を徹底する必要があります。
パートのケアマネに向いている人は?
パートのケアマネは正社員や他の介護職員に比べてどのようなことが重要になるのでしょうか。
パート勤務でケアマネをするのに向いている人の特徴を3つ紹介します。
コミュニケーション能力が高い人
ケアマネは、利用者さんやご家族、医師や介護職員などさまざまな関係者と連携してケアプランを作成・実施する仕事です。
相手のニーズや意見を聞き取り、自分の考えを伝えることが必要です。
パート勤務では、出勤日や時間が限られるため、さらに効率的な情報交換や調整が求められます。
自分の時間を管理できる人
パート勤務では、自由に勤務時間や日数を調整できる場合が多いですが、自分の時間を管理する能力が求められます。
利用者さんの訪問予定やサービス担当者会議などのスケジュールを立てたり、書類作成や研修などの業務を計画的にこなしたりできる人が向いています。
また、家庭や子育てとの両立も考慮しながら、自分のペースで仕事ができる人が望ましいです。
学び続ける意欲がある人
ケアマネは、介護の専門職として常にスキルアップが必要です。
特にパート勤務では、正社員に比べて研修や教育の機会が少ない場合もあります。
また、ケアマネの資格は5年ごとに更新する必要があり、実務経験と専門研修の受講が必要です。
資格の維持・更新にも努める必要があります。
パートのケアマネは自己管理が必要だが、育児や介護と両立しやすい
ケアマネは、利用者さんの生活をマネジメントする仕事です。
責任のある仕事であり、資格の更新や介護報酬の改訂もあり、日々学習する必要があります。
パートになると、プライベートに割ける時間は増えます。
仕事の時間が減るだけに、スケジュール管理がより必要になりますが、育児や介護と両立しやすくなるでしょう。
資格を活かしながら、プライベートとも両立できるパートのケアマネを目指しましょう。