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介護職が働くグループホームはきつい?理由とグループホームで働くメリットを紹介

介護職が勤務する場所のひとつにグループホームがあります。

グループホームは利用者さん同士が共同生活を行うアットホームな場所であり、働く側からみても利用者さんとの距離の近さが1つの魅力といえます。

しかし「グループホームはきつい」という声を聞くことがあるため「何がきついのか」と疑問を抱く方もいるでしょう。

確かにグループホームはきついことがありますが、やりがいが多くある職場です。

そこで今回は「グループホームがきついと感じる理由」を中心に「グループホームで働くメリット」も紹介します。

目次

グループホームとは

グループホーム きつい

まず、グループホームについて解説します。

グループホームとは主に認知症の方が入居する施設であり、共同住宅の形で介護サービスを提供します。

グループホームの定員はユニットという単位が定められており、1つのユニットは5〜9人、1つのグループホームは2ユニットまでが上限です。最大18人が入居できる施設であり、他の介護施設と比較すると少人数制の施設です。

グループホームで働く介護職員は、利用者さんの自立を支援し生活援助や療養上の世話を行います。介護職員がすべてを介助するのではなく、最低限の介護をすることがポイントです。

グループホームで働く介護職がきつい理由

グループホーム きつい

なぜグループホームで働く介護職はきついといわれるのでしょうか。

きついといわれる理由には以下の5つがあります。

  • 認知症の利用者さんの対応がきつい
  • 人手不足できつい
  • 夜勤がきつい
  • 緊急時の対応がきつい 
  • 給料が低くいためきつい

グループホームがきついといわれる5つの理由を詳しく紹介します。

1.認知症の利用者さんの対応がきつい

グループホームがきついと感じる理由に、認知症の利用者さんの対応があります。

グループホームは主に認知症の方が入居されています。

認知症の方に慣れていないとコミュニケーションが上手くとれず、もどかしさを感じることがあるでしょう。

コミュニケーションだけでなく、利用者さんが何度もトイレに立ったり施設内を散歩しだしたりと、急な行動に対応しなければなりません。

しかし、利用者さんとのコミュニケーションに慣れると、意思疎通ができ行動にも対応できるようになるため、楽しさを見出せるようになります。

2.人手不足できつい

人手不足もグループホームがきついと感じる理由のひとつです。

高齢化が進むスピードが速い中、介護職は人手不足であり1人の介護職員にかかる負担が大きくなる傾向にあります。

グループホームの配置基準は、日中は利用者さん3人に対して介護職員が1人と定められています。

この配置基準は日中の配置基準の為、夜間は介護職員1人で対応することが多いです。朝方や夕方など時間帯によっても介護職員が少ないことがあるでしょう。

介護職はニーズが高い職業であり、人手不足への早い対策が望まれます。

3.夜勤がきつい

グループホームの介護職は夜勤があり、夜勤がきついと感じる方がいます。

夜勤は介護職員1人ですることが多く、1人で入居しているすべての利用者さんを介護するため、きついと感じることがあるでしょう。

利用者さんの中には、夜間眠れない方がいるかもしれません。その対応をしていると介護職員も夜間休息できず朝を迎えるため、身体的負担が大きくなります。

しかし、利用者さんの日中の過ごし方によっては、夜間ぐっすり眠れることがあります。また、利用者さんが眠れていないことを医師に相談してもよいでしょう。

4.緊急時の対応がつらい

利用者さんの緊急時の対応に不安を抱き、精神的負担によりつらいと感じることがあります。

利用者さんの中には認知症だけでなく持病がある方もおり、体調が悪くなることがあります。

その際の対応も、グループホームで働く介護職員の役割のひとつです。緊急時の対応を把握し、統一することが必要です。

また、看護師が週に何回かグループホームに訪問しますが、利用者さんの体調不良に常に対応できるわけではありません。

看護師・医師と連携をとり、利用者さんがどのような状態になったらどういった対応をとるのか、話し合い共有することが大切です。

5.給料が低いためきつい

グループホームで働く介護職の悩みに「給料が低くてきつい」という声があります。

厚生労働省の調査によると、グループホームで働く常勤介護職の平均基本給は166,200です。基本給に夜勤手当やボーナスなどが含まれた平均給料は264,440円です。

決して高い給料とはいえないため、労働に対する対価が得られずきついと感じることがあります。

なお、介護職は年々ニーズが高まっていることから、国の政策で待遇の見直しを行っているところです。給料は年々上昇傾向にあり、今後も待遇の改善が見込まれるでしょう。

参考:厚生労働省 令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

グループホームで介護職として働くメリット

グループホーム メリット

ここまでグループホームで働く介護職のきつさについて紹介しましたが、グループホームで働くメリットもあります。

グループホームに興味があるなら、上記で述べたきつさだけで転職の選択肢から外すのはもったいないです。

介護職として働くメリットを知った上で検討してほしいです。

それでは、介護職として働くメリットを紹介します。

1.利用者さんに寄り添える

グループホームは利用者さんの自立を支援するので、寄り添う介護ができます。

「自立を支援する」というのは、利用者さんの自主性を尊重し必要なサポートをすることです。

自立を支援する介護は、利用者さんの活動意欲がわきやすくなり心身機能の維持や回復に繋がります。

利用者さんの自主性を尊重した介護をしたいと考えている方は、グループホームがおすすめです。

2.一緒に楽しい時間を過ごすことができる

グループホームは共同生活をするため、利用者さんと家族のような楽しい時間を過ごせます。

共同生活とは、ひとつの家の中で複数の人が一緒に生活することをいいます。

グループホームでは食事は食堂で食べ、日中はおしゃべりしたりレクリエーションをしたり、介護職と利用者さん、利用者さん同士が交流する機会が多くあります。

なお、他の介護施設では利用者さん同士が関わる機会が少なく、一緒に楽しい時間を過ごすことが難しいです。その点がグループホームとの大きな違いです。

3.やりがいがある

グループホームの勤務は、やりがいがあることもメリットのひとつです。

自立支援を促す介護は、利用者さんが自分らしく日常生活を送れるようにサポートしたり、その過程を見守ったりすることができるので、やりがいを感じる機会も多いです。

また、認知症の利用者さんとのコミュニケーションに慣れると、意思疎通ができるようになりコミュニケーションが楽しくなります。

利用者さんと親しくなると、新たな一面を見ることができるでしょう。

信頼関係を築いた上での介護はやりがいを感じます。

4.変化に気づきやすい

グループホームは利用者さんとの距離が近いため、利用者さんの日々の変化に気づきやすいです。

利用者さんの「機嫌がよさそう」「体調が悪そう」にいち早く気づくことができ、介護に活かせます。機嫌がよさそうな利用者さんには何かを提案したり、体調が悪そうな利用者さんには休息を提案したりと、臨機応変に対応できます。

アットホームな雰囲気が変化の気づきにつながり、1人1人の利用者さんに合った介護ができるのがグループホームの魅力です。

5.グループホームによっては夜勤手当がよい

グループホームによっては夜勤手当がよく、給料アップに繋がることもメリットです。

夜勤手当は職場によって金額が異なりますが、今回は2022年の介護施設夜勤実態調査結果概要から2交代夜勤の最低額・最高額・平均額を紹介します。

最低額最高額平均額
常勤3,5009,0003,500
非常勤4,00014,0005,790

グループホームによって常勤の場合は夜勤手当が5,000円以上も違うことが分かります。非常勤だと1万円も差がありました。

給料優先で転職を考えるのであれば、夜勤手当が充実しているグループホームを選択するのがよいでしょう。

グループホームの介護職はきついこともやりがいもある

グループホーム やりがい

今回は「グループホームで働く介護職がきついと感じる理由」を紹介しました。

グループホームで働く介護職は仕事内容や人手不足、金銭面からきついと感じることがあります。しかし、多くのやりがいを実感できる職場です。

そして、グループホームはアットホームな雰囲気があり、利用者さんの自主性を尊重する介護ができます。アットホームな雰囲気や介護内容に興味があるという方は、転職の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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