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介護福祉士とはどんな資格?独学で取得可能か受験条件も合わせて紹介

介護福祉士とは日常生活において食事や入浴・排泄など生活全般に係る介助を行いながら、その方の生活環境の整備や最適な介護を提供する人のことです。

介護福祉士は介護系資格の中で唯一の国家資格です。

名称独占の資格でもあり、介護福祉士の資格を持っていない人が「介護福祉士」を名乗ることはできません。

2017年4月より介護職員処遇改善加算が変更され新たに加算が追加されるなど、この超高齢社会において介護福祉士の需要はかなり高まりつつあります。

しかしながら、介護職員の中には「どういった資格なのか」「独学で取得可能なのか」と疑問を抱く人もいます。

そこで今回は、介護福祉士の資格の詳細を中心に、独学で取得可能なのかも紹介します。

目次

介護福祉士の仕事は介護だけ?

介護福祉士 仕事

「介護」の仕事は、世間一般のイメージでは食事・入浴・排泄の3つのイメージが強いでしょう。

実際に介護福祉士についての以前の法律では「入浴、排せつ、食事その他の介護等を行う」と定義されていました。

世間一般のイメージで多い介護の仕事内容ですよね。

しかし現在ではこの定義は見直されています。

現在では「心身の状況に応じて介護を行う」という記載が加わり、より幅広い業務を行えるようになりました。

さらには、喀痰吸引や経管栄養等の医療的なケアの記述も追加されました。

現場での必要性が考慮され、より利用者さんに適切なケアを提供できるようになったのです。

参考)社会福祉士・介護福祉士等 (厚生労働省)

介護福祉士になる方法は?

介護福祉士なる方法

介護福祉士になるためには、必要な経験またはカリキュラムを修め「介護福祉士国家試験」を受験し合格しなければなりません。

介護福祉士国家試験を受けるための受験資格を得る方法は大きく分けて以下の4つです。

  • 養成施設ルート
  • 実務経験ルート
  • 福祉系高校ルート
  • その他(経済連携協定(EPA)ルート)

それぞれの方法についてみていきましょう。

参考)介護福祉士の資格取得方法 (厚生労働省)

養成施設を経て受験する方法

介護福祉士養成施設(2年以上)で必要なカリキュラムを修得し卒業した場合は、卒業後にそのまま介護福祉士国家試験を受けられます。

福祉系大学・社会福祉士養成施設・保育士養成施設等を卒業した場合は、介護福祉士養成施設(1年以上)を修了し卒業後に受験資格を得られます。

一般の高校などから養成施設に進学する人よりも卒業までの通学期間が1年ほど短いです。

養成施設を経て受験する場合、介護福祉士国家試験の実技試験は免除されます。

実務経験を経て受験する方法

実務経験を経て受験する場合は、3年(1095日)以上かつ従業日数540日以上の実務経験に加えて「介護職員実務者研修」を修了後に受験できます。

働きながら独学で介護福祉士資格を目指す方法です。

介護職員基礎研修を受講している場合は「喀痰吸引等研修」を修了することで実務者研修の受講が免除されます。

福祉系高校を経て受験する方法

福祉系高校を経て受験する方法は、文部科学省・厚生労働省が指定している福祉系高等学校または特例高等学校を卒業した人が介護福祉士を目指す方法です。

卒業後9か月以上実務経験を有することで受験資格を得られます。

修めたカリキュラムによっては国家試験で実技試験を受ける必要があります。

経済連携協定(EPA)から受験する方法

経済連携協定(EPA)とは、締約国間での貿易以外の経済活動等の連携を強化させることを目的とした条約のことです。

主にベトナム・フィリピン・インドネシアから来日した介護福祉士候補者が、日本で実務経験を積みながら資格取得を目指すための方法です。

日本国籍の方は対象外となります。

介護福祉士国家試験の内容は?

介護福祉士 国家試験 内容

介護福祉士国家試験は年1回実施されており、だいたい8月~9月に受験申込が始まります。

試験自体が実施されるのは翌年であり、筆記試験は1月、実技試験は3月頃です。

介護福祉士国家試験には筆記試験と実技試験があります。

それぞれの内容を詳しくみていきましょう。

参考)社会福祉士・介護福祉士等 (厚生労働省)

筆記試験の内容

介護福祉士国家試験の筆記試験は以下の全部で11科目あります。

試験方式はマークシートで全125問あり、1問につき1点の配点となっています。

全11科目群の一覧はこちらです。

  • 人間の尊厳と自立
  • 人間関係とコミュニケーション
  • 社会の理解
  • 介護の基本
  • コミュニケーション技術
  • 生活支援技術
  • 介護過程
  • 発達と老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障害の理解
  • こころとからだのしくみ
  • 医療的ケア
  • 総合問題

「1.人間の尊厳と自立」と「4.介護の基本」、「2.人間関係とコミュニケーション」と「5.コミュニケーション技術」は2つで1科目とします。

筆記試験の合格基準は総得点125点の6割を満たし、すべての科目群で得点があることです。

実技試験の内容

実技試験では1人につき5分間以内で介護などに関する専門的技能をテストされます。

過去の実技試験では、「片麻痺の人の介助」「シルバーカー利用者の介助」「全盲の方の介助」など多種多様な試験が実施されています。

介護福祉士資格は独学で取得できる?

介護福祉士資格 独学 取得

結論から言うと、介護福祉士資格は独学で取得することも可能です。

先に述べた受験資格取得方法の中で、実務経験を積んで試験に臨む方法を選んだ場合、独学で取得することが可能になります。

介護福祉士全体の合格率は70%とほかの福祉系資格と比較すると高いです。

しっかりと基礎から学習すれば資格を取得できるでしょう。

しかし実務経験を経て受験する方法を選択しなければならない場合、働きながら勉強することになります。

養成施設や福祉系学校を卒業後に国家試験を受ける人に比べると、勉強時間を確保するためにセルフコントロールが重要です。

参考)介護福祉士の資格は独学で取得できる?受験対策と学習期間とは(きらっこノート)

介護福祉士資格取得に向けてどう勉強する?

介護福祉士 資格取得 勉強

試験勉強の方法としては以下の4つが挙げられます。

参考)
病院で働く介護福祉士って?(京都医療福祉専門学校ホームページ)
病院で働く介護福祉士の役割(東京福祉専門学校ホームページ)

1.テキストや教材・参考書を使って勉強する

介護福祉士資格取得に関する教材はたくさんありますが、中でも自分に合った取り組みやすい教材を選ぶことが重要です。

また発行年月日があまりに古い教材は、内容に変更があり現在では誤りとされている回答もあるため注意が必要です。

2.ネットで試験情報を収集して傾向と対策をつかむ

試験勉強をするにあたり、過去の試験の出題傾向や対策を知っておく必要があります。

広い出題範囲の中からよりポイントを絞って効率よく勉強することができます。

3.過去問題集を解く

過去問題集を解くことで、自分の苦手科目がどこなのかを把握しましょう。

介護福祉士国家試験ではすべての科目群で得点があることが合格基準の1つとなっています。
満遍なく得点する必要があるので過去問題集を解くことは必須といえるでしょう。

4.模擬試験を受験する

模擬試験を受けることで、実際の試験を模擬的に体験することができます。

試験の雰囲気や時間内に解答するということに慣れておくことは大切です。

独学は自信がない…そんな人には通信講座がおすすめ!

介護福祉士 独学 通信講座

自分にあったテキストや教材の選択、直近の国家試験の傾向や対策をつかむのが苦手だという方もいるかもしれません。

独学での試験勉強に自信がない方には通信講座の利用がおすすめです。

介護福祉士資格取得をサポートしてくれる通信講座は多くありますが、中でも人気の通信講座を3つ紹介していきます。

参考)
介護福祉士 実務者研修(土屋ケアカレッジホームページ)
介護福祉士講座(ユーキャン)
介護福祉士(実務者研修・受験対策)(資源の大原)

1.土屋ケアカレッジ

土屋ケアカレッジでは全国で訪問介護事業を運営しているため、より現場の声やノウハウがカリキュラムに活かされています。

さらには資格取得のみならず、就職サポートまで特化しているのでその点は土屋ケアカレッジならではの強みです。

2.ユーキャン

ユーキャンのカリキュラムのメリットは、オンライン学習システムがありスマホでどこでも勉強することができる点です。

また、教育訓練給付金制度が対象なので受講費用20%が支給されます。
受講料の実質20%が返ってくるのは嬉しいですよね。

3.資格の大原

資格の大原では教室通学・映像通学・Web通信・DVD通信の4種類から自分の好きな学習スタイルを選ぶことができます。

ライフスタイルにあった自分好みの勉強方法で学ぶことができます。

介護福祉士の資格は独学で取得可能!

介護福祉士 資格取得 独学可能

介護福祉士は福祉系の国家資格の中でも合格率は7割と比較的高いため、取得しやすい資格といえるでしょう。

勉強時間を上手く確保できれば、仕事をしながら独学での資格取得も目指すことができます。

独学で資格取得をする際には、通信講座などをうまく活用し自分のスタイルにあった教材を見つけましょう。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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