介護福祉士とは、介護に関する日本で唯一の国家資格で、取得していると知識や技能を習得していることを証明することができます。
介護に関する資格は介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)や実務者研修(旧ヘルパー1級)、ケアマネージャーなどの資格がありますが、専門職での国家資格は介護福祉士のみです。
介護福祉士は、介護に対応するサービスの専門職で利用者さんの生活援助や他職種と連携を取ることが求められます。
資格取得には様々な条件があります。
専門学校や福祉学校もたくさんのルートがありますが、4年制大学に進学した場合は就職やキャリアについて有利に働くのか?と気になる方は多いです。
この記事では、介護資格を大学で取得した場合にメリットになることについて解説をしていますので、参考にしてみてください。
介護福祉士の資格取得が大学卒業の方が有利な理由
介護福祉士は、専門学校や大学、実務経験を積むことで受験資格を取得できます。
そして、受験資格を取得した後に、年に一度の介護福祉士国家試験に合格すれば介護福祉士になれます。
就職面でも介護現場の需要は非常に高いので、職場選びにも困らないので在学中の資格取得はオススメです。
介護福祉士を目指して大学を目指す利点
介護福祉士の資格を短期大学でも取得できますが、4年制の大学を目指す利点もあります。
以下で2つの利点について紹介していきます。
- 時間や気持ちに余裕を持てる
- 卒業後の進路を広げやすい
介護の勉強に深く勉強したい、将来の進路についてじっくり考えたい人は大学で学ぶことをオススメします。
時間や気持ちに余裕を持てる
介護福祉士を目指せる4年制の大学は、2年制や3年制の専門学校や短期大学に比べて教育時間が長いので余裕を持って学ぶことができます。
社会人としても幅広い教養を身につけられるのもメリットの一つです。
じっくり将来のことについて考えてみたい人にオススメです。
卒業後の進路を広げやすい
介護の知識を持った人は異業種からも興味を持たれています。
興味を持たれているのは不動産やホテルなど、あらゆる業界からです。
大学院でさらに勉強や研究も続けることができるので、介護業界に貢献できる活動に進むことも可能です。
介護士の道を目指して入学したとしても、途中で違う道に方向転換できることも大学ならではの魅力です。
介護福祉士の資格を取るのに大学選びのポイント
介護士の仕事に興味がある、と言ってもいろんな可能性を探してから目指したいという方も多いです。
介護士に重点を置きながら、大学生活を送りたい人に向けたポイントを4つ、紹介していきます。
良ければ、参考にしてみてください。
カリキュラム
学校によって福祉の授業内容やカリキュラムの内容は異なります。
例えば、介護の実習をするのに授業用の施設を設置して現場に近い環境で技術を習得できる学校もあります。
また、介護計画書の作成、マネジメントなど施設の運営に管理を学ぶことも可能です。
卒業後に即戦力として現場で活躍したい、実践的な知識とスキルを学びたい、という方にはピッタリです。
将来は介護施設の管理者になりたいキャリアプランがある方は運営や管理方法を学ぶことができる大学を選ぶことをオススメします。
取得できる資格の幅も広い
大学で取得できる資格は介護福祉士の資格だけではありません。
福祉の相談援助や医療の相談援助など、地域を支える資格である社会福祉士も大学で取得できます。
学費についても調べておく必要がある
大学にも授業料などかかる学費は学校によって違います。
奨学金などの制度も活用できますが、入学する前にどのくらい学費がかかるのか調べておくことは大切です。
学校に入学したのはいいですが、途中で経済的な理由で学校に通えなくなることもあります。
それを防ぐためにも、授業料の確認は必要です。
私立大学でも厚生労働省委託の大学であれば、国公立大学と同じくらいの学費の学校もあります。
大学に通っている間にかかる金額が約400万円かかる一般的な私立大学と比べたら、4年間で100万円ほど学費を軽減させることも可能です。
学校に関しても自身のキャリアや学びたい分野なども大切ですが、通い続けるためにも学費のことは頭に入れておきましょう。
学校のサポートや試験の合格率も調べておく
実習のサポート体制や資格取得までのフォローがしっかりしている大学を選ぶと、試験の合格率や進路に大きく影響します。
外部講師による就職の相談会や実践に備えた就職模擬テストや地域の担当者による説明会などサポート体制が整っているのは大学の強みです。
進路についても、一人ひとりの希望に応じた進路支援を行なってくれるところも魅力の一つです。
介護福祉士国家資格の合格率
厚生労働省の公開した2023年度の介護福祉士国家試験の合格率は84%でした。
介護福祉士国家資格は誰でも受験できるわけではありません。
大学や専門学校に通っていない場合は、介護現場に3年以上従事する必要があります。
しかし、過去5年間を遡っても70%台がほとんどで、80%を超えたのは昨年が初めてです。
先に紹介した社会福祉士の合格率は約40%で、介護士の合格率の約半分の合格率にとどまりました。
しかし、誰でも受かるだろうという気の緩みから合格を逃す人もいるのも事実です。
しっかりしたキャリアプランを練ることができるのも大学進学の特徴ですが、試験対策を怠らないように気をつけましょう。
大学で介護資格を取得するなら自分に合った学校を選ぶ必要がある
大学で介護福祉士の資格を取得するのは、専門学校や短期大学に通うよりも時間がかかってしまいます。
介護の現場に就いてしまうと、日々の業務に追われてゆっくりとする時間がなくなり、何のために介護士になったかわからなくなる人も多くいます。
大学では教育時間が長い分、ゆっくりと福祉について考える時間をとることができ、目標を定めることができます。
また、大学を目指すことで社会福祉士の資格も取得できるのでダブルライセンスの道も拓くことが可能です。
高齢化が進む時代で福祉系の資格はこれからも重宝され続けていきます。
自分がどんな形で福祉に携わっていきたいか悩まれている人は、ゆっくりと学べる大学を選ぶことをオススメします。