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認知症サポーターとは?どうやってなるの??期待される役割や目的についても解説

認知症サポーター

地域を見守る人として注目を集める認知症サポーターという名前を聞いたことはありますか?

商店街や通りすがりに困っている認知症の人を見かけた時、そっと見守り必要に応じてサポートを行う、認知症の人やその家族の強い味方です。

本記事では、地域の見守り隊として注目を集める認知症サポーターに求められる役割や目的、またサポーターになる方法についても解説していきます。

目次

認知症サポーターとは?

認知症サポーター

認知症サポーターは報酬が発生する職業ではなく、認知症の人へ偏見のない態度で自分が可能な範囲の支援を行う「応援者」です。

サポーターの養成講座で身につけた正しい知識を活かし、街中で困っている様子の認知症の人に出会ったとき、さりげなく手助けする人を指します。

令和4年度末時点で、日本全国にいるサポーター数は約1430万人を超えており、認知症の人に理解ある地域づくりに欠かせない存在として一目を置かれています。

認知症サポーターを全国に広める目的

認知症サポーター

だれでも年齢を重ねていけば、認知症になるリスクを持っています。

認知症と診断された途端、判断力がなくなり自分が誰かさえ忘れて何もできなくなってしまうなど、間違った認識で認知症を捉える人が少し前まで多くいたのも事実です。

実際には記憶力や判断力を確認する認知機能検査をクリアできる状況であれば、自分で取捨選択しながら多くのことが行えます。

そのため、認知症だからとやみくもにその人ができることを奪うのではなく、その人自身が決めて行うことを尊重し応援する視点が大切です。

認知症に対する偏った理解を正して、みんなで支え合う地域づくりを最大の目的として、認知症サポーターは全国各地で育成されています。

またサポーターになると、認知症の人をどのように見守ればいいかわかるようになるだけでなく、同じ志を持つ仲間とつながるきっかけにもなるでしょう。

助け合いの循環が根ざすきっかけとなる認知症サポーターの活動は、認知症になっても安心して暮らせる地域の土台作りに大きく貢献します。

参考)認知症サポートキャラバン

認知症サポーターに求められる3つの役割

認知症サポーター

認知症サポーターに求められる特別なスキルはありませんが、認知症への間違った思い込みや決めつけを払拭し、先入観なく向き合う姿勢が必要です。

認知症は長い間、間違った社会的認識の中で理不尽な扱いを受けたり偏見の目に晒されたりしてきた経緯があります。

社会の風潮や価値観を変えていくには、時間がある程度必要で、個人個人の意識を少しずつ変えていける全体の雰囲気がとても重要です。

ここでは、地域社会に認知症への正しい理解を浸透させる運動の先頭に立つ認知症サポーターに求められる役割を、3つのポイントに分けて解説します。

認知症に関する正確な知識を持ち、理解の輪を広げる

認知症の人も私たちと同様にさまざまな感情や恥じらいを持っています。

前述のとおり、発症後すぐに理解力や判断力が大きく損なわれてしまうわけではありません。

そのため自分のことが何もできない人と決めつけた接し方は、大きなストレスを与えるだけでなく、症状を悪化させるリスクを高めます。

正しい知識を持って認知症の人に向き合い、相手を尊重しながらサポートする大切さを伝えて理解の輪を広げていくのは、認知症サポーターの大切な役割の1つです。

地域の人々で連携し、認知症の人やその家族を支え合う街づくり

認知症の人がひとり歩きで行方不明になるケースは、平成29年から令和3年までの5年間に、約2,000人増の17,636人で年々深刻さを増しています。

ひとり歩きによる深刻な状況を防ぐためには、優しい目線で見守るネットワークを確立して、地域全体で支え合う意識を持つことが大切です。

そのためサポーターには、何か行き詰まっている素ぶりをしている人を見かけたら「私には関係ない」と知らん顔をせずに、目の端で気に留めながら力添えする姿勢が期待されています。

また認知症になった多くの人には、趣味活動や友達づきあいなど1人で外に出る機会が少なくなる傾向があります。

そのため認知症を疑う言動を見せる1人散歩の高齢者が通りかかった場合、あたたかく見守りつつ、状況に合わせて手助けするのも認知症サポーターとして重要な役割です。

認知症カフェに参加し認知症の人やその家族とより近い交流を持つ

認知症の介護は、とりわけ心身への負荷が多くのしかかります。

家族がある日を境に変わっていくことへの戸惑いなど、同情はされても共感されにくい辛い心のうちを抱える家族介護者はとても多くいます。

わかってもらえない状況を理解し、社会との接点が薄れがちな認知症介護を街ぐるみで支える認知症カフェへの参加も、認知症サポーターが可能な限りで行う役目の1つです。

このカフェは現在、全国8000箇所以上も存在し、認知症の人や家族介護者の情報交換や休息の場として活用されています。

ただ参加してみるのはもちろん、生活に支障が出ない範囲内でボランティアとして参加するのもサポーターに期待される役割です。

また、認知症の人や家族と習慣的に顔を合わせていく中で、安心してなんでも話せる仲間として心の支えになるのもサポーターに望まれる役目といえます。

参考)警視庁 生活安全局人身安全

認知症サポーターになる方法

認知症サポーター

認知症サポーターに求められる特別な条件や技術はありません。

養成講座を修了することで、サポーターとしての活動を始められます。

養成講座の概要は、以下のとおりです。

  • 受講時間:90分
  • 使用する教材:専用テキスト、ビデオ上映
  • 開催する場所:学校の一室、町内会の集会所、活動に賛同する会社など
  • 申込み方法:市区町村など各自治体の担当窓口へ問い合わせ

講師であるキャラバン・メイトは特定の研修を修了していて、認知症への支援の輪を講師活動を通して広げていく役目を持っています。

養成講座を修了すると、サポーターを表すカードや柿色のリングがもらえ、応援の意思を示せるようになります。

具体的な学習内容について

認知症サポーターの養成講座で学ぶ具体的な内容は、以下のとおりです。

  • 認知症の基本概念
  • 中核症状と周辺症状の主となる症状
  • ひとり歩きや物忘れ以外のさまざまな症状
  • 認知症の予防方法
  • 認知症の診断とその後の治療について
  • 認知症の人との関わり方
  • 介護者の気持ち

認知症の症状は様々な要素が影響し合って言動に現れるため、専門家ではないサポーターとしては、何より認知症の人を肯定的な姿勢であたたかく見守ることが大切です。

講座では、認知症の症状が疑われる場面に遭遇したとき、落ち着いて見守りサポートができるように具体的な症状についても学びます。

また、経験しないとわからない部分が多い認知症の人を介護する側の気持ちについても学ぶ時間が設けられているため、認知症カフェなどで会話をする際にも役立てられます。

参考)厚生労働省 認知症サポーター

お互いに助け合える地域を牽引する認知症サポーター

認知症サポーター

認知症サポーターは、思い込みなく正しい知識で認知症の人やその家族を応援する人です。

公園でポツンと座っている人を見かけたら、たとえ認知症でなくとも場面に応じて手を貸す姿勢が求められます。

職業ではないサポーターの心ある支援の1つ1つが、認知症に接点がない人にも徐々に浸透していき、まちと認知症の人やその家族を結ぶ架け橋となっていくでしょう。

この記事を読んで認知症サポーターに興味を持った人は、ぜひ自治体の担当窓口へ問い合わせして、養成講座を受講してみてください。

認知症を知ろうと踏み出すあなたの行動が、人と人とが寄り添い助け合う街おこしの大きな力となります。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。

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