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認知症ケア専門士は加算対象?算定要件や認知症ケア専門士になるメリットを紹介

認知症ケア専門士は、認知症に対する専門的な知識とスキルをもったスペシャリストです。

利用者さんや家族に寄り添いながら質の高いサポートを提供します。

認知症に関する加算には、認知症専門ケア加算があります。認知症ケア専門士は、認知症のサポートに優れているため、加算の対象になりそうだと考える方も少なくないかもしれません。

しかし、実際には認知症専門ケア加算の算定要件には含まれず、加算の対象外なのです。

この記事では、認知症ケア専門士がとれる加算の有無や、認知症専門ケア加算の算定要件について、詳しく探っていきます。

目次

認知症ケア専門士は加算対象?

認知症ケア専門士 加算対象?

認知症ケア関連の加算には「認知症専門ケア加算」があり、医療・介護現場において診療報酬をアップするために重要です。

認知症専門ケア加算は、認知症の利用者さんに対する専門的なサポートを提供することで受けられる加算です。

加算をとることで、医療・介護施設は、より高度なサポートを提供する対価として診療報酬を受け取れます。

以降では、認知症ケア専門士も、認知症専門ケア加算の対象になるのか、解説します。

認知症ケア専門士は認知症専門ケア加算対象?

認知症ケア専門士は、認知症専門ケア加算の対象ではありません。

認知症専門ケア加算の算定要件は「認知症ケアに関わる専門的な研修」を修了し、一定の経験を満たしたスタッフが施設に配置されていることです。

認知症ケア専門士は「認知症ケアに関わる専門的な研修」に含まれず、算定要件に含まれません。

加算対象外の理由は?

加算をとるためには、算定要件を満たす必要があります。

算定要件には、スタッフが一定の経験や資格をもっていることなどが含まれます。

認知症専門ケア加算の算定要件に含まれる資格は「認知症ケアに関わる専門的な研修」として定められた公的な資格です。

一方、認知症ケア専門士は民間の資格であるため、認知症専門ケア加算をはじめとする加算の算定要件には含まれません。

認知症ケア専門士が加算をとる方法は?

認知症ケア専門士 加算をとる方法

認知症ケア専門士は、認知症ケア体制加算の対象となる研修を修了することで加算がとれるようになります。

加算対象とならないことは残念ですが、認知症に関する深い理解ができていることに変わりはありません。

算定要件を満たしているかを確認し、積極的に対象の研修を受講しましょう。

研修を通じて、より深い理解や質の高いサポートができるようになります。

認知症専門ケア加算をとれる研修

認知症専門ケア 加算をとれる研修

認知症専門ケア加算の算定要件に含まれる研修は「認知症ケアに関わる専門的な研修」として定められている以下の研修です。

認知症専門ケア加算の算定要件に含まれる研修
  • 認知症介護実践リーダー研修
  • 認知症介護指導者養成研修
  • 認知症看護に関わる適切な研修

認知症看護に関わる適切な研修には、以下3つの研修が含まれます。

認知症看護に関わる適切な研修
  • 日本看護協会認定看護師教育課程「認知症看護」の研修
  • 日本看護協会が認定している看護大学院の「老人看護」および「精神看護」の専門看護師教育課程
  • 日本精神科看護協会が認定している「精神科認定看護師」

ただし、精神科認定看護師で加算がとれるのは、認定証が発行されている場合に限ります。

認知症ケア専門士についてのよくある質問

認知症ケア専門士 よくある質問

認知症ケア専門士について、よくある質問と回答をまとめました。

資格を取得するメリットや活躍する職場についてご紹介します。

認知症ケア専門士とはどのような資格ですか?

認知症ケア専門士は、認知症に特化した専門的な知識やスキルをもつことを示す民間の資格です。

認知症サポートのスペシャリストとして、適切なサポートを提供したり、医療・介護現場において他のスタッフにアドバイスできるようになることを目指します。

日本認知症ケア学会が主催する「認知症ケア専門士認定試験」に合格することで、取得できます。

認知症ケア専門士になるメリットは何ですか?

認知症ケア専門士は、認知症に関する専門的な知識やスキルをもったスペシャリストです。

民間の資格ではありますが、認知度が高く、医療・介護現場において就職・転職に有利になる可能性があります。

また、認知症ケア専門士は、他のスタッフへ、利用者さんのサポートに関するアドバイスもできるようになります。

スタッフ全体の知識やスキルの向上に貢献したり、リーダーシップを発揮することで、管理職への昇格や給料アップのチャンスが与えられるかもしれません。

認知症ケア専門士になると加算をとりやすくなりますか?

認知症ケア専門士は、加算はとれません。

しかし、認知症専門ケア加算の算定に一歩近づく資格です。

例えば、算定要件の研修である認知症介護実践リーダー研修の受講条件には、介護現場のリーダーになる予定があることが含まれます。

認知症ケア専門士は、他のスタッフへのサポートに関するアドバイスやリーダーシップの発揮により、管理職への昇格が期待できます。

管理職への昇格のチャンスを掴むことで、受講者の条件を満たしやすくなるでしょう。

認知症介護実践リーダー研修を修了することで、認知症専門ケア加算をとれます。

認知症ケア専門士は、どのような職場で活躍できますか?

認知症ケア専門士は、様々な医療・介護現場で活躍できる人材です。

具体的な職場の例は、高齢者施設やデイサービス、訪問介護サービス、病院などです。

例えば、利用者さんが日中を過ごすデイケアセンターでは、利用者さんの状態に合わせた活動やコミュニケーションを通じて、質の高いサポートを提供します。

利用者さんが落ち着いて過ごせる環境づくりやスタッフの対応の統一にも貢献できるでしょう。

病院では、認知症サポートのために委員会が設けられている病院もあり、委員としての役割を担うこともあります。

病院全体の取り組みを決めたり、病棟をラウンドして利用者さんのサポートが適切に行われているかをチェックしたりします。

豊富な知識や専門的スキルを十分に発揮できるでしょう。

認知症ケア専門士の試験はどのような内容ですか?

認知症ケア専門士になるための試験は、日本認知症ケア学会が主催する「認知症ケア専門士認定試験」です。

試験は、認知症に関する基礎知識から始まり、社会資源の活用方法、コミュニケーション技術、倫理的な側面など幅広い領域にわたる内容が問われます。

1次試験は五肢複択問題形式のWEB試験であり、2次試験は論述式です。

1次試験の問題は、以下の4分野に分かれています。

1次試験の問題
  • 認知症ケアの基礎
  • 認知症ケアの実際Ⅰ:総論
  • 認知症ケアの実際Ⅱ:各論
  • 認知症ケアにおける社会資源

それぞれ50問ずつ出題され合計問題数は200問、試験時間は60分間です。

2次試験の論述では、3題の事例問題が出題されます。

また、2次試験の合格者には、倫理研修が行われます。

合格率は50%前後です。

認知症ケア専門士は加算対象ではない

認知症ケア専門士 加算対象ではない

認知症ケア専門士は、認知症に特化した専門的な知識とスキルを持つスペシャリストですが、加算の対象には含まれていません。

加算対象とはならないものの、資格を取得することで、深い理解と高度なサポートスキルを身につけられます。

日本では、認知症の利用者さんの増加に伴い、ますます重要な存在となるでしょう。

医療・介護現場で質の高いサポートを提供し、利用者さんやその家族に寄り添う存在として、地域社会に貢献することが期待されます。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。

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