「認知症ケア専門士の最短取得方法を知りたい!」とお悩みではありませんか?
結論をお伝えすると2通りあり、取得したい資格の種類によって方法が異なります。
介護業界で働いたことがなく、認知症ケア専門士の存在を知って資格取得を目指す方、あるいは認知症になった家族のケアのために資格取得を目指している方も少なくありません。
しかし、一言で「認知症ケア専門士」といっても実はレベルに応じて3種類あり、受験資格がないものから実務経験がなければ取得できないものまであります。
本記事は、目的に応じてどの資格を取得するのか考えてもらいつつ、最短で資格を取得する方法をご紹介します。
資格は3種類!取得目的によって選択しよう
認知症ケア専門士の3種類の資格の特徴や、取得がおすすめの人を紹介します。
家族のケアに役立たいなら「認知症ケア准専門士」
認知症ケア准専門士は仕事でも活かせますが、家族のケアに役立てたい場合にもおすすめです。
おすすめする理由は2つです。
- 実務経験がないから
- 認知症ケアに必要な基礎知識や基礎的なスキルを身につけられるから
コミュニケーション方法、在宅支援など実践的な知識・スキルを身につけられるため、仕事でも家族に対してのケアにも役立てられます。
このように誰でも挑戦しやすい理由は、資格の目的が「一般の人が認知症を深く理解し、自分のことのように意識して向き合える環境を作ること」「質の高い認知症ケアができる人材を生み出すこと」だからです。
実務経験を必要とした認知症ケアの資格が多いなかで認知症ケア准専門士は不要なため、家族のケアのための知識を身につけたいと考えている方にピッタリです。
業務範囲・勤務先について
准専門士の資格でできる業務範囲は、一緒にケアを担当する人のサポートです。
本格的なケアは認知症ケア専門士以上の資格が必要となります。
仕事に役立てたいなら「認知症ケア専門士」
認知症ケアを仕事としてしていきたい方におすすめの資格です。
民間資格とは感じさせない専門的な知識を学ぶことができ、そのレベルは介護業界や医療機関でも重宝されるほどのため、就職や転職にも役立ちます。
受験するには、認知症ケアに携わる職務の実務経験3年以上が必要です。
業務範囲・勤務先について
認知症ケア専門士は、率先して本格的で適切なケアを提供するだけでなく、介護スタッフへのアドバイスや指導も行います。
専門士は認知症とはどういった病気なのか、またどのようにケアするべきなのか熟知したエキスパートの証なので、重要な役割をもった業務をこなしていきます。
プロフェッショナルを目指したいなら「認知症ケア上級専門士」
さらなる高みを目指し認知症ケアのプロフェッショナルになりたい方は、上級専門士がおすすめです。
プロフェッショナルといわれる所以は、専門職としての知識や倫理観の深い理解、そして自分の経験や科学的エビデンスの観点からアドバイス・説明できるスキルを要するためです。
業務範囲・勤務先について
上級専門士は、ケアチームや地域包括ケアなどでリーダーや指導者として適切なケアを実施したり、介護職員や医療従事者の悩みを聞き適切なケアができるようアドバイスしたりすることが主な業務です。
認知症ケア専門士の最短取得方法は2通り
認知症ケア専門士の最短取得方法を2つ紹介します。
最短取得方法その1:認知症ケアの実務経験を3年積んで受験する
専門士の資格を最短で取得するなら、認知症ケアに携わる実務経験を3年積んで受験する方法があります。
受験するには、資格の有無は問いませんが、認知症ケアに携わるボランティア以外の職務(認知症ケア専門でなくてもOK)で3年以上実務経験が必要です。
受験実施年の3月31日までに3年経過したら、申請期間中にすぐ申し込み、第一・第二試験を受けるのが最短となります。
最短取得方法その2:認知症ケア准専門士の認定試験を受験する
准専門士の認定試験を受けて取得を目指すことも、最短ルートの1つです。
准専門士も認知症ケア専門士の一種であると同時にスタートラインに立つ資格であるため、手始めに取得を目指すのはありです。
本格的なサービス提供というよりはサポートにはなりますが働けますし、基礎を築けるため専門士の一次試験を免除できます。
ただし、専門士の一次試験を免除したい場合は条件があり、取得から5年以内と決まっています。
認知症ケア上級専門士の取得期間は個人差が大きい
上級専門士を取得できる期間は個人差が大きいため、最短の期間やルートは存在しません。
上級専門士の受験資格は多く、
- 専門士の資格を保有し実務経験が3年以上あること
- 専門の講座受講による単位を30以上取得すること
- 認知症ケア上級専門士研修会を修了していること
- 下記のいずれか1つを満たしていること
- 筆頭者として学術集会や演題発表・事例報告をしていること
- 筆頭者として査読制度のある機関誌などでの論文・事例発表を経験していること
を満たさなければなりません。
実務経験だけでいうと3年は最低でもかかることは間違いありません。
加えて、論文発表や単位の取得なども必要であることも考慮すると、進捗に大きな差が生まれます。
よって、最短は自分の計画を進める力に大きく左右されます。
認知症ケア専門士を最短で取得するためには勉強も重要!
認知症ケア専門士を最短で取得するためには勉強も重要です。
その理由は「合格率がそれほど高くない」からです。
認知症ケア専門士は、どの資格においても合格率が50%前後とそれほど高くありません。
よって、最短で取得するためには勉強も肝心だといえます。
いかに効率よく勉強し、知識を身につけられるかが、勉強面における最短で取得するためのキーポイントです。
効率的な勉強方法は「問題集」と「講座」
効率的な勉強方法は
- 問題集を解く
- 受験対策講座を受講する
があります。
公式サイトからテキストは購入できますが、問題集は本屋や通販サイトなどでしか市販されていないので注意が必要です。
問題集をひたすら解くことで問題文や解き方に慣れ、テストの正答率をアップできるでしょう。
さらに確実性をアップさせたい方は、認知症ケア専門士制度を作った学会が公式的に行っているスクールに通うのもおすすめです。
テキスト内容のポイントに絞った授業をオンラインでしてくれるため、効率よく要点をおさえられます。
認知症ケア専門士認定試験の流れ
認知症ケア専門士認定試験の流れは以下のとおりです。
- 受験の手引きを公式サイトで購入
- 第一次試験の受験申請手続きをする
- WEB式の第一試験を受験する
- 合格発表
- 第二次試験の受験申請手続きをする
- 論述式の第二次試験を受験する
- 合格発表
- 登録申請の手続きをする
- 認知症ケア専門士の資格を取得する
注意点が3つあります。
- 第二次試験は一次試験に合格した方のみが受けられる
- 第一次試験に合格しても第二次試験で落ちると資格は取得できない
- 試験に合格後、登録申請の手続きを忘れると資格を取得できない
以上に気をつけて資格取得を目指しましょう。
認知症ケア専門士の最短取得方法は受験勉強にもかかっている
認知症ケア専門士の最短取得方法は、
- 認知症ケアの実務経験を3年積んで受験する
- 認知症ケア准専門士の認定試験を受験する
といった方法があります。
しかし、最短ということは一発合格であることが条件であるため、受験勉強にもかかっています。
最短ルートを考えるだけでなく、一発合格を目指すことも意識して頑張ってください。