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介護の仕事に必要な資格とは?介護士資格とキャリアアップのために必須の資格について解説します

介護士資格

介護の仕事は「介護士」「ヘルパー」「介護福祉士」などさまざまありますが、資格なのか職業の名称なのかわからない、また介護の仕事は資格が必要なのかと疑問に思っている方も多いでしょう。

そこで介護未経験や初心者の方がまず取得するべき資格や、働きながらさらに上の資格を目指してステップアップしていく方法を解説します。

目次

介護の仕事がしたい!介護資格がないと働けない?

介護士資格

現状では資格がなくても介護の仕事に従事することができます。

しかし、2021年4月に厚生労働省は「認知症介護基礎研修」受講の義務化を決定しました。

3年間は移行期間で努力義務、2024年以降は介護施設や事業所が無資格の職員に対し研修を受けさせることが義務づけられます。

認知症介護基礎研修は6時間のカリキュラムで試験はなく、e-ラーニング対応、費用も無料(自治体によって異なる)のため、介護未経験や初心者の方でも簡単に取得できる資格です。

もっとも認知症介護基礎研修は介護の資格をひとつも取得していない方が対象です。介護職員初任者研修など対象となる資格を取得していれば受講の必要はありません。

まずは介護の入門資格「介護職員初任者研修」を取得しよう

介護士資格

介護職員初任者研修は、2013年に廃止されたヘルパー2級に相当する資格で、介護未経験の方や仕事を始めたばかりの介護初心者の方に取得をおすすめしたい資格です。

資格がなくても介護の仕事はできますが、まったく知識や技術がなく介護に従事するのと基礎的なことを身につけた上で介護に従事するのとでは、ご自身の仕事に対する向き合い方や自信に差が出るでしょう。

また介護職員初任者研修の資格があるかないかで待遇面にも差が出るため、取得するべき資格といえます。

介護職員初任者研修とは

介護職員初任者研修は経歴や学歴に関係なく、誰でも受講することができます。

130時間のカリキュラムがあり、カリキュラム終了後に筆記試験を受けて合格すれば、介護職員初任者研修修了者の資格を取得できます。

筆記試験は、万が一合格点に達しなくても追試を受ける等で資格を取得できる仕組みです。基礎的な知識や技術の習得のため、また待遇アップのためにも取得するべき資格ではありますが、時間と費用の負担をデメリットと感じる方も多いでしょう。

資格取得までに必要な受講時間は、130時間のカリキュラムのうち40.5時間までは通信学習でも可能なため、スクールによって通学と通信のバランスが異なります。ご自身のスケジュールと合うスクールを選ぶことが大切です。

また費用は、3万円から10万円前後とスクールによって大きく異なります

しかしスクールが運営する介護施設や事業所に就職することを条件に費用の全額または一部が免除になったり、一定期間就業すると返却されたりする場合があります。

したがって通いやすさや費用、就職先を考慮してご自身に合ったスクールを選ぶことで、負担を減らして資格を取得することができます。

介護福祉士受験に必要な「介護福祉士実務者研修」

介護士資格

介護職員初任者研修の次に取得するべき資格は、介護福祉士実務者研修です。

なぜなら介護福祉士実務者研修は「実務経験ルート」で介護福祉士国家試験を受験するために必要な要件だからです。

(介護福祉士取得には他に「養成施設ルート(大学や専門学校で必要なカリキュラムを修了して国家試験を受験する)」と「福祉系高校ルート(福祉系高校を卒業して国家試験を受験する)」がありますが、今回は割愛します。)

介護福祉士実務者研修は介護職員初任者研修の上位資格であり、より専門的な知識と実践的な技術を習得することができます。

介護福祉士実務者研修とは

介護福祉士実務者研修は450時間のカリキュラムがあり、約6か月にわたり研修や課題に取り組む必要があります。

介護職員初任者研修と同様に、経歴や学歴に関係なく誰でも受講できます。

介護職員初任者研修の上位資格ではありますが、初任者研修を修了していなくても受講可能です。しかし介護職員初任者研修を修了していると、初任者研修で学んだ130時間のカリキュラムは免除され、320時間のカリキュラムのみ受講する必要があります。

費用はスクールや保有している資格(初任者研修のほか旧ヘルパー1級・2級、介護職員基礎研修など)によって異なります。

無資格の場合、費用は一般的に10万円から20万円前後です。

職場によっては介護福祉士取得後も一定期間働くことを条件に費用を負担してくれたり、系列のスクールがある場合はそのスクールで受講できることもあります。

ご自身の職場が資格取得のための手当がない場合は、資格取得に理解がある職場へ転職するのもひとつの方法です。資格取得に協力的な職場は人材育成に力を入れている証拠であるため、労働環境がよいことが多いでしょう。

介護分野で唯一の国家資格を目指そう

介護士資格

介護福祉士実務者研修を修了したら、次に目指すべき資格は介護福祉士です。

介護福祉士は介護分野で唯一の国家資格です。

介護業界で長く活躍したい、またキャリアアップや待遇アップを考えた場合には、介護福祉士の資格は必須といえます。

「実務経験ルート」で介護福祉士の国家試験を目指すには、介護福祉士実務者研修を修了することと、3年以上の実務経験が必要です。

実務経験とは「実務経験の対象となる施設(事業)及び職種での従業期間が3年(1095日)以上、かつ従事日数540日以上」と定められています。

従業期間と従事日数が別に定められているのは、相談業務等の介護業務以外は従事日数に含まれないためですので、ご自身の業務内容が従事日数に該当するのか確認が必要です。

介護福祉士の国家試験は年に1回、1月下旬に筆記試験、3月上旬に実技試験(「実務経験ルート」の場合は免除)が実施され、3月末に結果通知が届きます。

合格率は70%前後で推移しており、国家資格の中では合格率は高いほうでしょう。しっかり試験対策を行えば、確実に合格点を狙える試験といえます。

介護資格を取得してキャリアアップを目指していきましょう 

介護士資格

本記事では、介護未経験や初心者がまず取得するべき資格について、また段階を踏んで国家資格である介護福祉士を目指す方法を解説しました。

介護の仕事に挑戦したいと思ったら、まずは介護職員初任者研修で基礎的な知識や技術を身につけて、もしくは働きながらでも早い段階で取得することで自信を持って介護の現場に臨めるでしょう。

また介護職員初任者研修修了後は、介護福祉士実務者研修を修了し、3年の実務経験を積んで介護福祉士国家試験を目指しましょう。

介護業界で長く活躍していくためには介護福祉士は必須の資格です。

介護福祉士を取得すればリーダーや教育担当、マネジメントを任されたり、さらにその先の「認定介護福祉士」や「ケアマネジャー(介護支援専門員)」を目指すこともでき、キャリアの選択肢が広がります。

仕事と学習の両立はたいへんですが、ご自身が臨むキャリアや待遇を手に入れるためにも、また日本の高齢社会に貢献できる人材となるためにも、資格の取得を目指していきましょう。

この記事を書いた人

ふくしこみゅ編集部
今後ますます需要が高まる「介護職」。すでに介護職の方にも、これから介護職になりたい方にも役立つ情報をたくさん発信しています。
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この記事を監修した人

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。

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