無資格で介護施設に転職した人の中には「介護の資格を取りたいけれど、取り方が分からない」という人もいるでしょう。
この記事では、介護福祉士の資格の取り方と、おすすめの勉強方法、加えて経済的負担を軽減する方法についてお伝えしていきます。
介護の資格の取り方は2種類ある
介護の資格の取り方には、2種類あります。
- 介護の学校に通う
- 介護施設で働きながら勉強する
次で説明します。
介護の学校に通う
1つめは「介護の学校に通う」という方法です。
厚生労働省から指定を受けている四年制大学や短期大学・専門学校を卒業後、介護福祉士国家試験を受験して、介護福祉士をめざすルートです。
学校に通うメリットとして「集中して介護の勉強ができる」ことです。
また、就職のサポートもしてくれるので、幅広い就職先を見つけることができます。
2017年から2026年度末までの卒業生を対象に、国家試験を受験しない・もしくは不合格であった場合でも、介護福祉士になることができます。
卒業後5年以内に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護業務に従事することで、5年後も介護福祉士資格の登録を継続することができるのです。
2027年度以降に養成施設を卒業する人は、国家試験に合格しなければ介護福祉士になれません。
介護施設で働きながら勉強する
2つめは「介護施設で働きながら勉強する」という方法です。
施設介護の場合、無資格でも働くことができます。
3年以上介護職として実務経験を経て、実務者研修を修了すると、介護福祉士の受験資格を得られます。
働きながら介護の資格勉強をしたほうが良い理由
介護の資格の取り方について、2つの方法を紹介しました。
これから介護の資格を取りたいと考えている人は「介護施設で働きながら勉強する」方法をおすすめします。
理由として、下記2つがあります。
- 介護の学校に通うとお金がかかる
- 現場での経験が、資格の勉強に直結する
次で説明します。
介護の学校に通うとお金がかかる
1つめは「介護の学校に通うとお金がかかる」ことです。
大学や専門学校に通うとしたら、学費がかかります。
特に家庭を持っている人であれば、仕事を辞めて学校に通うことは、経済的負担が大きいでしょう。
介護施設で働きながら介護の資格を勉強する方法であれば、金銭面を心配することは少なくなります。
現場での経験が、資格の勉強に直結する
2つめは「現場での経験が、資格の勉強に直結する」ことです。
介護施設での介護業務は、介護福祉士の国家試験に関連することが多いです。
働きながら介護の資格を取るには
働きながら介護の資格を取るには、3つの心構えと方法を実践すると良いです。
- 「1発で受かる」という覚悟で臨む
- 早めに自分に合った勉強方法を見つける
- 過去問を何回も解く
下記にて説明します。
「1発で受かる」という覚悟で臨む
1つめは「1発で受かる」という覚悟で臨むことです。
理由は2つあります。
1つは「介護保険制度は3年ごとに見直される」からです。
ですので、今回勉強した内容が、翌年も同じ内容とは限りません。
仮に不合格だった場合、変更点を中心に勉強し直す必要があります。
参考書等も新しく買い直す必要があるので、手間にもなります。
2つめは「お金がかかる」からです。
加えて隣県に受験する場合、ホテルや交通費も用意する必要があります。
何年も勉強を続けるのは、モチベーションが続きません。
「1発で受かる」という気合いで取り組むことをおすすめします。
早めに自分に合った勉強方法を見つける
2つめは「早めに自分に合った勉強方法を見つける」ことです。
理由として「介護の仕事は不規則かつ激務なので、長期的に取り組むのが良い」からです。
特養などの施設介護であれば、夜勤を含めた不規則勤務で働いているという人が多いでしょう。
まとまった時間が取れないのに加え、委員会や行事の準備、さらに欠勤者が出たら休日出勤をしなければいけない場合も考えられます。
加えて、早めに国試勉強に取り組むことで、自分に合った勉強方法が見つけやすくなります。
勉強方法は、人それぞれ異なります。休日にまとめて勉強するほうが覚えやすいという人もいれば、通勤中や夜勤中などのすきま時間に勉強するほうが良いという人もいます。
「夜勤中に勉強できるの?」と考える人もいるでしょう。
確かに夜勤を一緒に組む職員によっては、フォローしながら自分の業務を行ったり、コール対応や緊急対応で仮眠する暇がないほど忙しいこともあります。
ですが、夜勤に慣れると自分のペースで業務をすることができるので、すきま時間を確保することができます。
すきま時間を見つけるのが難しい人は、夜勤前の午前中に勉強するという方法もあります。
早めに取り組み、自分に合った方法を見つけると、勉強がよりスムーズにできるので、おすすめです。
過去問を何回も解く
3つめは「過去問を何回も解く」ことです。
なぜなら、国家試験の問題を毎年1から作成するのはとても大変だからです。
ですので、過去問を元に問題を作り直していることが多いです。
また過去問を何回も解くことで、各分野の傾向が把握しやすくなります。
自分に合った方法で、過去問を取り寄せてみてください。
お金の心配がある人へ
介護の資格を取りたいと考えている人の中には「お金の心配がある」という人もいるでしょう。
金銭面で心配がある方には、下記2つの方法があります。
- 事業所で費用を負担してくれるか相談する
- 専門実践教育訓練制度を活用する
次で説明します。
事業所で費用を負担してくれるか相談する
1つめは「事業所で費用を負担してくれるか相談する」ことです。
事業所側としては、介護福祉士を持っている人が多ければ多い程、加算が多く取れて収益が上がります。
費用を負担してくれるのが難しい場合でも、実務者研修を受講する日を出勤扱いにしてくれることもあります。
介護福祉士を取得することを決めたら、上司に相談してみましょう。
専門実践教育訓練給付金制度を活用する
2つめは「専門実践教育訓練給付金制度」を活用することです。
雇用保険の制度の1つで、一定の条件を満たせば、最大7割支給される制度です。
注意してほしいのは、給付される対象は「実務者研修を修了するのにかかった費用」です。
国家試験の受験料は給付の対象外なので、気をつけましょう。
雇用保険に加入している時期によっては、受給できないことがあります。
自分が対象になるかどうか、ハローワークで確認することをおすすめします。
介護の資格の取り方は、自分に合わせて選ぶ
介護の資格の取り方として「介護の学校に通う」「働きながら勉強する」方法があります。
介護の学校に通えれば、勉強に集中することができます。
働きながら勉強するのが大変という人もいるでしょう。
ですが1年前から取り組めば、自分に合った勉強方法を見つけることができ、自分のペースで資格勉強を進めることができます。
受験するのにお金の心配がある人は、費用を負担してくれるか上司に相談したり、専門実践教育訓練給付金制度を活用しましょう。
介護福祉士を持っていれば、自分自身のスキルアップになるだけでなく、昇進や転職にも有利になります。
是非自分にあった方法で、資格取得を目指してください。